2015/12/17

Minions SS セミスリックタイヤ

使い始めて早5ヶ月。様々なシチュエーションで乗ったので、インプレといきましょう。

このMinion SSは、インターテック様より7月にお送りいただきました。マキシスの新作タイヤとなります。展開サイズは27.5 x 2.3(フォルダブル)または2.5(ワイヤービード)の二種類で、僕は前者を使用しています。フロントにMinion DHR2 2.3を組み合わせており、以前は前後にDHR2を履いていました。バイクはクロマグ Gypsy 27.5です。


使用前の印象ですが、セミスリックというだけあって、グリップの低さを懸念していました。すぐに滑り、ブレーキをかけても停まらないんじゃないか、と。このタイヤを使い始めたのは7月中盤で、まずは近所のトレイルで試した後、すぐにスタートした撮影ツアーで本格的に乗り込みました。

まずはトレイルまでのアプローチ。当然ですが、スピードの乗りが違います。とにかく進む、進む。トレイルに入っても、転がりの良さは続きます。巡航スピードがぐっと上がりました。これは体力の温存にも繋がります。自走派のライダーには強い見方になりますね。流行のエンデューロレースのリエゾン区間にも良さそうです。

MTBerとして一番気になるのは、荒れた路面での走行感です。木の根が多く滑りやすい路面を登る場合は果たしてどうか? そのような路面で、それまで履いていたDHR2はノブを引っ掛けて登っていくのに対し、SSは包み込むように登ります。各タイヤの断面形状ですが、DHR2はラウンド、SSはフラットなので、大げさに言うと前者は点接触、後者は面接触という接地面積の違いがあります。

Minion SS、フラット形状

Minion DHR2、ラウンド形状

このため、不思議とグリップの低さは感じられないのです。むしろ、しっかりと常に路面を掴んでいる感触があり、素直に登ってくれました。これは、写真を見てわかる通り、SSのセンターノブの間隔が狭いため、仮に滑ったとしてもその移動量が少ないためだと思います。ただ、これはタイヤのトラクションをしっかりと気にしながらペダリングできる人が前提となります。やみくもにどんな路面でも踏み抜くことしかできないライダーは、スパイクタイヤを履いたとしても、路面を掘るだけで前には進めません。エコに行きましょう、エコに。

お待たせしました、下りの感想です。7月の撮影ツアーでは、トレイルだけでなく、バイクパークもいくつか走りました。さらに、ふじてんでもたくさん走っているので、スムースな路面から、かなり荒れた路面まで、雨でドロドロ意外のすべての状況を網羅できたかと思います。

では、DH向け常設バイクパークの荒れた路面の場合ですが、ここでDHR 2と大きな差が出ました。やはりノブの低さのため、例えば野沢温泉の下草や石の混ざった急斜面では、ブレーキをかけても停まりにくい印象を受けたのです。さすがにDHコースはキツすぎたのでしょうか? 一つ言えるのは、フルサスバイクであれば、走行感が変わっただろうということ。絶対的なトラクションの少ないハードテールでは、バイクが跳ねる路面でのトラクション確保はほぼ不可能です。常にリアタイヤも路面に押し付けてくれるフルサスバイクなら、より高い制動性能を発揮していたと思います。スムースな路面、例えばふじてんですが、こちらでは制動性能に不満を感じませんでした。スムースであるほど、登りのときと同様、路面をしっかりと掴んで停まってくれるのです。以上、「まっすぐ」下る場合でした。

気になるコーナリングについて。安心してください、Minionですから。なぜこのセミスリックタイヤにMinionの名前が付けられているか、おわかりですか? サイドノブがあのMinion DHFとまったく同じ形だからです。そしてそのサイドノブに、どれほど人気があるかもご存知でしょうか? 唯一の相違点はその間隔で、SSのサイドノブはDHFのものと比べ1.5倍ほど広くなっています。このため、思い切り曲げる、あるいは滑らせるといったコーナリング時の滑り量が大きくなりますが、最終的にはすっぽ抜けることなく踏ん張ってくれます。こんな感じでシュパっと曲がれます。滑らしやすいのに、しっかりと噛む。何だか不思議な組み合わせですね。

結論とオススメの組み合わせを書いていきましょう。

  • 自走、登り、下りを問わず、全体的に転がりが低い、体力が温存できる
  • 登りは多少ウェットでも路面を包み込んで高いグリップ力を発揮、むやみに滑らない
  • 荒れた下りでは制動性能がやや劣る(DHR 2と比べて)、フルサスバイクでは改善される可能性あり
  • コーナリングはしっかりと倒し込める
  • 極度に荒れていたりマッドでなければ、エンデューロレースにうってつけ
  • 自走トレイルライドやスムースなパークライドにもぜひ

やはりフロントにはMinion DHFやDHR 2などのハイグリップタイヤを履きたいですね。フロントにSSを履かせるのは得策ではありません。サイドノブこそMinion DHFであれど、フロントタイヤはハンドリングとブレーキングで大きな役割を果たすからです。このタイヤが輝くのは、リアに履かせたときですね。

ちなみに、来たる2016シーズンもインターテック様よりマキシスタイヤをサポートしていただけることになりました。ウィスラーに初めて渡った2009年、最初に履いたのがArdent 26 x 2.6インチ。もちろんワイヤービードですが、その重さにへこたれず、いや、へこたれつつも数時間の登りを含むトレイルを走り回っていたっけ。クランクワークスのカナディアンオープンに、調子に乗ってプロクラスで出場した2010年。クロマグのイアンからMinion DHF 26 x 2.7を借りました。少しでもグリップを稼いで、パンクのリスクは減らした方が良いよ、というアドバイスと共に。彼自身もそのタイヤを履いてサイコシスという、それはそれは激しいDHレースに出場しています。DHタイヤでトレイルを走るのは、ラインを選んでスムースに走れるようになった今ならやり過ぎたように思えますが、当時はとにかくラインを外れようが、パンクを気にすること無く突き進めることが第一だったのです。すべては下りのためで、登りでの多少の辛さは構いませんでした。今はそれとは逆の、軽くてしなやかなタイヤを履き、丁寧な走りを心がけるようになりましたが、パンクは未だに起きていません。来年も、マキシスタイヤでより一層走りに磨きがかけられるよう、頑張っていきます。

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